ぼくをうつすもの 

ぼくは さみしくない
ぼくは さみしくない
ぼくは さみしくない



ぼくは そうつぶやいて
ぼくのまわりに
たくさんの
かがみをたてかけた



ぼくは さみしくない
ぼくは さみしくない
ぼくは さみしくない



ぼくは そうつぶやいて
かがみのなかのぼくに
わらってみせた
おこってみせた
おどけてみせた



かがみは ぼくの
まねをする まねをする



ぼくの まねをする
そんなしぐさを
うつしだす かがみ

だけど ぼくは

こんなひょうじょう
めのいち はなのいち くちのいち
しぐさ かたち いろ
みんなみんな
うそっぱちかもしれないと
おもったんだ



だって

かがみのなかの たくさんのぼく
ぼくいがいの すべてのぼく

ぼくいがいの すべてのぼくが
けったくして
みんなでぼくを
だましたとしたら

どうしてぼくに
そのことがわかるだろう



そして きっとわからないだろうと
いまぼくがおもうのなら

どうしてぼくがいま
かがみのなかの たくさんのぼく
ぼくいがいの すべてのぼくに
だまされてなんかいないんだって
わかることができるんだろう



ああ
こんなひょうじょう
めのいち はなのいち くちのいち
あてにならない あてにならない

こまったな こまったな
こまったな こまったな



そんなことをおもってたら
あらゆる かがみのなかから
ぼくをわらう こえがきこえたよ



『あてにならない あてにならない
そういって【ぼく】は
ほかのなにを あてにするの?』



かがみ も みずたまりも
がらす も とうきのひょうめんも
みんな けったくして わらってる

ぼくからはみえない
ぼくのすがたを
『こうなんだよ』って
しめしながら わらってる



ぼくは ほかのなにを
あてにするの

ぼくは ほかのなにを
あてにするの

ぼくは
『ぼくをうつすもの』なしでは
ぼくじしんにかんして
ぼくのくびからしたと
かみのけのさきっぽしか
みえやしない



ああ










さあ それはそれとして
ぼくのめは あたまは てのひらは

ほんとうに ぼくを
だましてないと いいきれるの?










ねぇ それ
だれの からだ?










ああ

ぼくは さみしくない
ぼくは さみしくない
ぼくは さみしくない

ぼくは さみしく ないよ
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[2013/01/18 01:37] ぼくのせかい 。 | TB(0) | CM(0)

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